「音痴だね」って言われたことありますか?
音痴を自覚していても、自覚していなくてもショックですよね。カラオケに行くのも憂鬱になり、なにより自分に自信をなくしてしまいますよね。
そこで今回は、
- 3種類ある音痴の診断方法
- それぞれの音痴に合わせたトレーニング方法
- 音痴を治すのにおすすめのアプリ
を紹介。この記事を参考にして、音痴から脱却しましょう!
目次
音痴は必ず治る!大事なのは現状を受け入れること
さて、今からあなたが何音痴なのかを見極める「音痴の診断方法」と「音痴を治すトレーニング」を見ていくのですが、その前に頭に置いておいて欲しいことがあります。
それは、音痴は必ず治るということ。
自分が生まれつき音痴だと思っている人が多いですが、音痴と遺伝子は特に関係がなく、多くは育ってきた環境に左右されます。
今まで音楽に触れ合ってきた人は歌が上手いことが多いし、そうでない人は音痴であることが多いです。
「自分は音楽とは縁がなかったからダメだ」と思われるかもしれませんが、そういう話ではなく、「音痴であることに才能は関係なく、環境次第でどうにでもなる」という話です。
音楽に触れ合ってこなかった人は確かに状況的には不利な立場にいますが、今から環境などいくらでも変えていけます。
今までのことを後悔するのではなく、現状を受け入れ、どう改善していけるかを考えていきましょう!
自分が何音痴なのかを知ろう!3種類の音痴とは?
では早速「音痴診断」に移っていきます。
まず知っておくべきことが「音痴には大きく分けて3種類ある」ということ。
あなたがどの音痴かで、対策は大きく変わってきます。
また、必ずどれか1つの音痴というわけでもありません。「感受性音痴」の人は同時に「運動性音痴」でもある可能性が高いですし、「運動性音痴」と「リズム音痴」の2つを持つ人もいます。
しかし、改善のしやすさに差はあるものの、どれも治らない音痴ではないので1つずつ冷静に処理していきましょう。
では、それぞれの音痴の特徴と診断方法を見ていきます。
感受性音痴:音程が合っているかどうか分からない
まずは合っているかどうか分からない「感受性音痴」。自分が音痴という自覚がなく、誰かに指摘されて初めて分かるというタイプの音痴です。
歌う時に音程がどうとか気にしたことがない、もしくは正しい音程を歌っているつもりなのになぜか他人には「合っていない」と言われる、という人はこの「感受性音痴」の可能性が高いですね。
「感受性音痴」であるかどうかを確かめるテストを見ていきましょう。
用意するもの
・ピアノ(キーボード)
IPhone用:ピアノ for iPhone
Android用: Walk Band – 音楽スタジオ
・チューナー(音の高さを教えてくれるもの)
IPhone用:楽器チューナー
Android用:チューナー & メトロノーム
スマホのアプリで構わないのですが、アプリを使う場合は必ずピアノとチューナーを同時に使えるようにしてください。
では、準備が出来たところで3ステップの診断をやっていきましょう。
感受性音痴の識別方法
ステップ1:ピアノで音を出す。
まずピアノで適当な音を出します。男性であれば鍵盤の左半分の「低音域」、声変わりしていない方や女性であれば真ん中の「中音域」か右側の「高音域」がいいですね。
ステップ2:同じ音を歌う。
そしてピアノで出した音と「同じ高さ」だと思う音を歌ってください。時間をかけてじっくり合わせて構いません
ステップ3:チューナーで確かめる。
チューナーは鳴っている音の音程を示してくれます。チューナーを使ってピアノの音と自分の歌声が同じ音程か確かめてみましょう。
ピアノの音と自分の声の音程が合っていれば、あなたは「感受性音痴」ではありません。
自分ではピアノと同じ音を歌っているつもりなのに、ピアノの音と自分の声の音程がずれていたら、あなたは「感受性音痴」です。なかなか手強い音痴ですが、正しい練習をすれば必ず改善します。
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・感受性音痴を治す方法
運動性音痴:音程が合っていないのは分かるが、正しい音程を出せない
続いては音程が合っていないのは分かる「運動性音痴」。「感受性音痴」の人とは違い、他人に指摘されなくても自分が正しい音程を歌えていないということが分かるけど、どうしても合わせることが出来ないという人ですね。
1曲歌ってやっと正しい音程で歌えるようになるという人はこの「運動性音痴」の可能性があります。
では「運動性音痴」の診断方法を見ていくのですが、方法は「感受性音痴」の診断方法と同じです。
まずピアノで音を出し、その音と同じ音を歌います。
違うのは「合わせるスピード」。同じ高さの音を歌うまでに3秒以上かかってしまったら、あなたは「運動性音痴」です。
「運動性音痴」のあなたの目先の目標は0秒で音を合わせることが出来るようになることです。
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・運動性音痴を治す方法
リズム音痴:リズムが合わない
最後はリズムが合わない「リズム音痴」。伴奏で鳴っているビートに歌を合わせることが出来ずに調子外れになってしまう人です。
歌詞を歌うのが間に合わなかったり早く終わりすぎてしまう人、もしくは歌い出しでフライングを連発してしまったり、頻繁に出遅れてしまう人は「リズム音痴」の可能性が高いですね。
この「リズム音痴」の診断は動画を使います。
この動画に合わせて「パン、パパン」と手を叩いてみてください。
この動画では「一定のテンポを維持する力」と「他の音に惑わされない力」が試されます。ビートに合わせて手を叩く際に、叩くタイミングが分からなくなってしまったり、速すぎたり遅すぎたりしたら、あなたは「リズム音痴」です。
ちなみに動画内の「できて当たり前」というのは、「ミュージシャンだったらできて当たり前」という意味で、慣れてない人には少し難しい内容になっていますので特に気にしなくて大丈夫です。
「リズム音痴」は3つの音痴の中では比較的治しやすい音痴です。トレーニングをしてサクッと治してしまいましょう。
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・リズム音痴を治す方法
感受性音痴を治す方法
では、自分が何音痴かが分かったところで、それぞれの音痴を治すトレーニングを見ていきましょう。
まずは一番の強敵「感受性音痴」から。
「感受性音痴」の方がまず最初にフォーカスを当てるべきことは「音の高低を聴き分けることが出来るようになること」です。
つまり「音感」を鍛えるということになりますね。
人によっては長いプロセスになりますが、必ず治るので気長に頑張りましょう!
感受性音痴を治す方法
1.キーボードとチューナーを使って音痴を治す
最初は、キーボードとチューナーを使ったトレーニングです。基本的には、「感受性音痴」の診断で行った3ステップを出来るようになるまで繰り返すことになります。
しかし今回はトレーニングなので、同じ音を歌って答え合わせ、という形ではなく最初からチューナーを使いピアノの音と自分の歌声を合わせていきます。
こちらも3ステップで見ていきましょう。
感受性音痴を治す方法
ステップ1:ピアノで音を出す
診断の時と同じように適当な音を出します。男性は鍵盤の左半分、声変わりしていない方や女性なら真ん中か右半分でしたね。
ステップ2:チューナーを使ってその音がどの音を示すか確かめる
トレーニングではこの時点でチューナーを使って、ピアノで出ている音がチューナーのどのあたりを示すかを確かめます。
ステップ3:自分の声をチューナーを使ってピアノの音に合わせていく
最後にピアノの音とチューナーを頼りに自分の声を合わせていきます。時間がかかっても構いません。同じ音が歌えるようになるまでじっくりやりましょう。
ちなみに、チューナーはできるだけ音の高低が分かるものが良いです。後で紹介するのですが「Vocal Pitch Monitor」というアプリがおすすめです。
そして同じ高さの音が歌うことが出来たら、しばらくチューナーを確かめながらピアノに合わせて同じ音を歌って、「同じ音を歌う感覚」を体にしみこませる。
その音をしばらく歌うことが出来たら、また別の高さの音で同じことを繰り返します。
このトレーニングを繰り返し行うことで、歌を上手く歌うのには欠かせない「同じ音を歌う感覚」や「音の高低を聞き取る能力」が身につきます。
2.録音して音痴を治す
「感受性音痴」を治す方法2つ目は「録音」です。
自分の歌声を録音して音の高さが間違っているところを聞き取り、修正する、ということですね。
自分の歌声を聞くのが恥ずかしかったり、音程が合っていないかどうかが分からず嫌になってしまうかも知れませんが、「自分の歌声を聞く」というのはプロの間でも最も効率的なトレーニングとして知られているので、ぜひ根気強く続けてください。
では、具体的な方法を3つのレベルに分けて紹介します。
3つのトレーニング方法
レベル1.CDやYouTube音源に合わせて歌って録音する
レベル2.カラオケ音源に合わせて歌って録音する
レベル3.アカペラで歌って録音する
レベル1.CDやYouTube音源に合わせて歌って録音する
ミュージシャンなどの音感の鋭い人達はアカペラで歌っても音程がずれているかどうか分かりますが、慣れていない人は何か比べるモノがあった方が音程のズレがわかりやすいです。
そこで、CDやYouTubeなどのプロの歌声が入っている音源と自分が一緒に歌ったモノを録音し、自分の歌声と正しい音程で歌っているプロの歌声を比べます。
そして、自分の声がどれくらいズレているのか、高すぎるのか、低すぎるのかなどを聞き取ります。
できるだけゆっくりで伸ばす音が多い歌が良いですね。
例えば…
- スキマスイッチの「奏」
- 井上陽水の「少年時代」
- スピッツの「空も飛べるはず」
などですね。
最初は全く分からないかもしれません。しかし、聴き分けようとすることが「音の高低を聴き分ける能力」を養うので、分からなくても毎日トライしてみてください。
先ほど紹介した「キーボードとチューナーを使ったトレーニング」を合わせて行えば、必ず聞き取れるようになります。
レベル2.カラオケ音源に合わせて歌って録音する
カラオケ音源を使います。実際にカラオケに行って録音しても良いですし、YouTubeなどにカラオケ練習用の音源がアップされているので、それを利用しても良いですね。
カラオケだとプロの歌声のリードがないので、ピアノやギターなどの伴奏の音をもとに自分の歌声が合っているかを聞かなければいけません。
そのため、より音程のズレを聴き分ける力が必要とされるんですね。
そこそこ歌い慣れている人でも分からない時はさっぱり分かりません。根気強く聞いていきましょう。
レベル3.アカペラで歌って録音する
最終レベルは自分の歌声のみのアカペラです。
一見すると、何にも合わせなくても良いので簡単に感じるかもしれませんが、実はアカペラで一曲歌って一切音程がズレない人って結構少ないんです。
というのも、アカペラで歌う時は音程を「頭の中で鳴っている音」に合わせなければいけないからです。
正しい音程を頭の中で記憶していて、それを正確に自分の喉で再現が出来る能力があって成り立つモノなのです。
これを完璧に行うにはかなりの時間がかかるので、「そのうちこれくらい出来るようにならなきゃな」くらいに思って貰えれば大丈夫です。まずレベル1と2にフォーカスしましょう。
3.誰かに指摘してもらって音痴を治す
「感受性音痴」を治す最後の方法は「誰かに指摘して貰う」です。
「感受性音痴」が手強い相手だということを述べましたが、そう言われる一番の理由は「自分で聞いても分からない」ということです。
チューナーを使えば分かるのですが、カラオケで歌う歌を1音ずつ、最初から最後までチューナーで合わせるわけにもいきません。
また、正しい音程を歌っていたとしても、一度自分を「感受性音痴」と診断しているのですから疑心暗鬼になってしまいますよね。
この不安に対して最も有効なのが「信用できる第3者に聞いてもらう」ということです。
可能ならば、ボイストレーナーの先生について教えてもらうのが良いですね。難しいようでしたら、音楽経験者や絶対音感のある人などを見つけて頼んでみましょう。なるべく正直にズバッと言ってくれる人が良いです。
信用できる第3者を見つけたら、その人に先ほど紹介したキーボードを使ったトレーニングや、CDと歌った音源やカラオケで歌っているところを聞いてもらいましょう。
友人や家族の場合、反応はそれぞれでしょうが、優秀なボイストレーナーであればどこがどれぐらいズレているかを正確に指摘してくれます。
その指摘を素直に受け入れていけば、かなりの速度で音痴は改善されていくはずです。
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運動性音痴を治す方法
さて次は、音程が合っていないのは分かる「運動性音痴」です。
この「運動性音痴」ですが、厳密に言うと「音痴」ではありません。「音痴」という単語をどう定義するかによって変わるのですが、本当の意味での「音痴」は「正しい音を認識できない人」なんです。
つまり、「音程が合っていないのは分かる」という時点で正しい音が大方認識できているので、「運動性音痴」は本当の意味での音痴ではないのです。
何が言いたいかというと、「頑張れば割とすぐに治っちゃいます」ということです。
では「運動性音痴」を治す方法を見ていきましょう。
運動性音痴を治す方法
1.基礎的な発声練習で音痴を治す
まずは基礎的な発声練習を行いましょう。
先ほども述べたように、「運動性音痴」の人は音感そのものに異常がないケースがほとんどです。
では何に問題があるかというと、それは「発声器官」。
「発声器官」が「音感」に追いついていない可能性が高いです。ちょうど普段体を鍛えていない人が全速力で走ろうとして、体の筋肉が追いつかずこけてしまう感じで、歌いたい音に声帯や喉の筋肉が追いつかないということです。
では早速発声の基礎的な練習を3つ見ていきましょう。
発声の基礎練習1:腹式呼吸
まずは基礎発声の代表格「腹式呼吸」です。
お腹から安定した空気を送り込むことにより歌声が安定し、音程をより自由に上下させることができます。
では、腹式呼吸を習得するために何をすれば良いかというと「腹式呼吸とは何かを知る」ということ。
というのは、腹式呼吸はなにも特別な呼吸法ではなく、人間が眠るときに使う呼吸法なので、皆さんもうすでに習得しているんですね。
実際に体感してみましょう。
まず、床やベッドに寝転がって体をリラックスさせてください。そして仰向けになり、実際に寝るつもりで目をつぶります。
そして、呼吸に意識を向けてみてください。息を吸うときに胸ではなくお腹が膨れたはずです。それが腹式呼吸ですね。
この呼吸法を歌う時に使うことで息の供給が安定し、音程の上下をよりスムーズに行えるようになります。
意識したことが無い人は最初は慣れないかもしれませんが、腹式呼吸で声を発することから始めて徐々に慣れていき、その呼吸法で歌えるようになりましょう。
以下の動画で「腹式呼吸」を詳しく説明してくれているので参考にしてみてください。
発声の基礎練習2:声帯のリラックス
続いては「声帯のリラックス」です。
声帯がこわばっていると音程の上下は難しくなります。緊張してる時に声が震えたり、上手くしゃべれなくなるのは声帯の筋肉が固くなってしまっているのが主な原因です。
声帯をリラックスさせる方法はいくつかあるのですが、ここでは「リップロール」を取り上げます。実際にやってみましょう。
リップロールのやり方
ステップ1.唇をブルブルと振動させる
まず、唇を軽く閉じた状態で息を吐き出し、唇をブルブルと振動させます。
ステップ2.唇を震わせながら歌う
キレイな歌声である必要は全く無く、最初は「あーー」と声を発するだけで問題ありません。
ステップ3.リップロールで歌う
慣れてきてある程度の長さリップロールで声が出せるようになったら、リップロールで歌ってみましょう。
リップロールは歌の世界では声帯をリラックスさせるエクササイズとして有名で、プロもウォームアップに取り入れるモノです。
リップロールで毎日1コーラスほど歌ってみましょう。音の安定感が変わってくるはずです。
こちらの動画で実演してくれているので参考にしてください。
リップロールのコツ
- 唇を優しく閉じ、歯をしっかり閉じる
- 両手で頬を左右から軽く挟む
- 唇を潤す
発声の基礎練習3:共鳴
運動性音痴を治す基礎練習、最後は「共鳴」。こちらも歌の世界では大きなテーマとなっているモノですね。
「共鳴」とは、簡単に言ってしまうと「頭蓋骨への声の響き」です。基本的には、「共鳴」が出来ている、つまり頭蓋骨に声が響いている方が良い歌声とされています。
共鳴が音痴に対してどのような影響がもたらすかというと、「喉の負担を減らしてくれる」ということですね。
共鳴が出来るとちょうどメガホンを使うように声が響くので、少ないエネルギーで大きな声を出すことができます。
そうすると、大きな声を出すために喉の筋肉を一生懸命使わなくて良いので、音程を合わせることに集中が出来るということです。
では共鳴を習得するための練習方法を見ていきましょう。
いくつかあるのですが、ここでは「鼻歌」を取り上げます。皆さんがお風呂場なんかで歌うあの鼻歌です。3ステップで見ていきます。
鼻歌のやり方
ステップ1:口を閉じ鼻歌で「んーーーー」と声を発する。
ステップ2:鼻に感じるビリビリとした振動を確認する。
※このビリビリが共鳴です。
ステップ3:鼻に感じるビリビリとした振動をキープしたまま口を開ける
「んーーーーーまぁーーーーーー」という感じです。
これで共鳴の基礎はできあがりです。後はこれを上手くコントロールできるようになり、実戦で使えるようになるだけです。
文章だと分かりづらいという方はこちらの動画で解説してくれているので参考にしてください。「鼻腔共鳴」とは共鳴の種類で、鼻に響かせる共鳴ということです。
2.キーボードを使った音階トレーニングで音痴を治す
続いては「感受性音痴」でも紹介したキーボードを使ったトレーニングの発展編を紹介していきます。
運動性音痴の人の弱点である「音程を合わせるスピード」を鍛えていくトレーニングです。
こちらは2つのレベルに分けて見ていきましょう。
2つのトレーニング方法
- レベル1.0秒で合わせるトレーニング
- レベル2.和音・音階を歌ってみる
レベル1.0秒で合わせるトレーニング
タイトルそのままですね。診断の時にやったようにキーボードで適当な音を出し、それに合わせて歌います。
現時点では同じ音にたどり着くまでに時間がかかっているはずなので、シンプルに音を合わせるまでの時間を短くしていきます。最終目標は音が出た瞬間に同じ音がスッと口から飛び出るようにすることです。
このトレーニングは「慣れ」による部分が大きく、これといったテクニックやコツというモノはないのですが、強いていえばコツは「しっかり聞く」ということ。
まずは音をしっかり聞き、喉や声帯をその音が歌える状態に調整します。そして初めて声を出す、そしてその音が間違っていたら微調整をする、という流れですね。
レベル2.和音・音階を歌ってみる
0秒で合わせることが出来るようになったら、1つの音だけではなく和音(コード)や音階(スケール)といった「音のグループ」を歌ってみましょう。
「和音」というのはド・ミ・ソやレ・ミ・ファなどといった音のグループのことです。
今この時点で和音を深く知る必要はありませんが、もし興味のある方は調べてみてください。
ここでは和音を「鍵盤を一個飛ばしに3つ弾いたモノ」としておきます。黒い鍵盤は今は無視してしまいましょう。
ドミソ、レファラ、ミファソ、ファラド、ソシレ、ラドミ、シレミ、ですね。
そして音階というのはいわば「音のあいうえお」です。音階の解説だけで1記事書けてしまうので、細かい解説は省きます。ここではハ調の長音階(Cメジャースケール)をとり上げます。
ハ調の長音階とは何かというと「ドレミファソラシド」のことです。ピアノの白い鍵盤をドから弾くとそれはハ調の長音階になります。
この和音と音階で何をするかというと、これに合わせて歌う、というだけですね。
ピアノで弾きながらそれに合わせて歌っていきます。最初はつっかえてしまったり、スムーズにいかないかもしれませんが、練習していく内にすぐに感覚をつかめるはずです。
この練習の目的は、「声帯の機動性を高める」ということです。
レベル1で1つの音をしっかり歌えるようになったのは、例えるならば1歩、歩けるようになったということ。レベル2では歩いたり走ったりする練習をする、というところです。
問題なく歩いたり走ったりすることが出来れば、実際の歌に合わせて踊れるようになるまではそんなに時間はかからないでしょう。
3.誰かと一緒に歌って音痴を治す
運動性音痴を治す方法3つ目は「デュエット」です。歌の上手な人と一緒に歌ってみましょう。
誰かと歌うということは相手につられないように自分の声に集中しなければいけないので、音感を鍛える上でかなり有効な手段です。
誰かにハーモニーのパートを歌ってもらうのが理想なのですが、最初はハードルが高いのでまずは2人で同じ音程を歌う「ユニゾン」から始めましょう。
そうしてユニゾンでキレイに歌うことが出来るようになったら、今度は相手の人にハーモニーを歌ってもらいます。音楽経験者など、腕の確かな人が好ましいですね。
そしてハーモニーにつられず難なくメロディーを歌うことが出来たら、今度は自分がハーモニーのパートを歌います。これは歌が上手い人でも難しいので、最終目標くらいに捉えてください。
複数人で歌って音程が全くブレなくなれば、あなたは完全に「音痴卒業」です。
リズム音痴を治す方法
最後の音痴はリズムの合わない「リズム音痴」です。今までの音痴とは違うタイプの音痴ですね。
改善方法が少し変わってきますが、3つの中では比較的治しやすい音痴です。
では具体的な方法を見ていきましょう。
リズム音痴を治す方法
1.メトロノームを使ってリズム音痴を治す
リズム音痴の人の多くが出来ていないことが「一定のテンポをキープすること」です。
伴奏のテンポを自分の中で維持することが出来ず、早く歌いすぎてしまったり、出遅れてしまったりして、そしてそれを修正しようとしてあたふたしてしまう。結果、音程や歌詞に集中することが出来ずに音痴な歌になってしまう、という具合ですね。
これを治していくためにメトロノームを使います。メトロノームというのは、こちらが設定したテンポを「ピッ」というクリック音で示してくれる機械ですね。
おすすめのアプリ
IPhone用:Smart Metronome
Android用: メトロノームのビート
では、用意が出来たところでメトロノームを使ったリズムトレーニングをいくつか見ていきましょう。
メトロノームを使ったトレーニング
レベル1.手を叩く
レベル2.手を叩く
レベル3.クリック音に合わせて喋る
レベル1.手を叩く
リズムトレーニングの基礎編になります。
まず、メトロノームを100bpmに設定してください。そしてそれに合わせて手を叩きます。
これだけです。シンプルですが、慣れていないとクリック音に合わせて正確に手を叩き続けるのは意外と難しく感じるはずです。
100bpmで出来たら早くしたり遅くしたりして色々な速さで手をたたけるようになりましょう。
レベル2.手を叩く
練習1の発展編ですね。
また100bpmに戻しましょう。そして今度は1クリック音ごとに2回手を叩きます。このとき手を叩くリズムが一定になるように注意しましょう。
つまり「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ」というクリック音4つに対して、「タッタッタッタッタッタッタッタッ」と8つの手拍子が等間隔で入るということですね。
これが出来たら今度は1クリック音ごと3回手を叩きます。「タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、」という感じです。
この他にも、テンポを遅くして1クリックごとに4回手を叩くなど、色々工夫して見てください。
レベル3.クリック音に合わせて喋る
次は声を使っていきます。
また、メトロノームを100bpmに設定してください。
そして、それに合わせて「あ、え、い、う、え、お、あ、お」と発声してみましょう。
これも練習1・2を応用し、様々なパターンを自分で作ってみてください。
大切なのは「一定のリズムを体で感じることが出来るようになる」ということです。
メトロノームを使ったトレーニングはこちらの動画で実演してくれていますので参考にしてください。
2.歌を「喋って」リズム音痴を治す
次は実際に歌を使ったリズムトレーニングなのですが歌は歌いません。歌を喋ります。
まずCDやYouTubeなどで自分が歌える歌の音源を用意してください。歌詞カードなどがあるとなお良いですね。
そして音源に合わせて一緒に歌うのですが、このとき「音程」、「発声」、「表現力」などは一切無視してください。
「リズム」と「歌詞」だけに集中します。お経のように歌うことになりますね。
そして「正しい歌詞」を「正しいリズム」で歌えるようになるまで繰り返し練習してください。
CD音源と一緒に歌えるようになったら次はカラオケ音源で練習しましょう。
そして「正しい歌詞」を「正しいリズム」で完璧に歌えるようになったら、そこで始めて「音程」をつけます。
まず「リズム」に一点集中し、制覇してください。
音痴を治したいならボイトレ教室がおすすめ!
さて、音痴を治すために様々なトレーニングを見てきましたが、音痴克服の兆しは見えてきたでしょうか?
もちろん独学で治すことが出来ないということはないのですが、経済的、時間的に都合がつく人はボイストレーナーの方にみてもらうことをおすすめします。
今回取り扱った「音程」と「リズム」は音楽の中では基礎の中の基礎になります。
この2つの要素が克服できない内はどんな技術を習得しようとしても絶対に身につきません。
逆に「音程」と「リズム」の2つの土台がしっかりしている人は比較的早くその他の技術を習得することができます。
土台作りだけでもプロに手伝ってもらいましょう。
【参考】おすすめのボイトレ教室はこちら
まとめ:音痴を治して歌を楽しもう!
治らない音痴はありません。
今から1つずつ練習を始めて、心の底から歌を楽しめるようになりましょう!
参考リンク:
歌が下手な原因と克服する方法について解説しています。
https://vodemy.jp/articles/23647